N-VANをベースにしたキャンピングカー改造に興味をお持ちですか。自分だけの移動基地を手に入れることは、多くの人にとって憧れです。
しかし、実際にn van キャンピングカー 改造を計画し始めると、市販のキットを使うべきか、それともベッドキットは自作した方が良いのか、その寸法はどうすればいいのか、といった疑問が出てきます。
また、本格的なキャンプ仕様を目指すなら、断熱やエアコン対策は欠かせませんし、ポップアップルーフの後付けの可否や価格も気になるところでしょう。
この記事では、あなたのそんな疑問や不安を解消するために、必要な情報を網羅的に解説していきます。

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この記事を読むことで、以下の点について理解を深められます。
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n vanキャンピングカー改造を始める前に
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改造のメリットデメリットを知ろう

N-VANのキャンピングカー改造には、魅力的な点と注意すべき点の両方が存在します。これらを事前に把握しておくことが、後悔しないための第一歩となります。
最大のメリットは、自分自身の使い方や好みに合わせて、内装や設備を自由にカスタマイズできる点です。市販のキャンピングカーにはない、オリジナリティあふれる一台を作り上げられます。また、完成されたキャンピングカーを購入するよりも、段階的に改造を進めることで費用を抑えられる可能性もあります。普段使いの利便性を損なわない範囲で、必要な時だけキャンプ仕様にできるのも、N-VANのような軽バンならではの利点と考えられます。
一方、デメリットとしては、改造には多くの時間と手間がかかることが挙げられます。特に電気系統の配線や木材の加工など、専門的な知識や技術が必要な作業も少なくありません。作業に慣れていない場合、思ったような仕上がりにならなかったり、安全性を損なってしまったりするリスクも伴います。さらに、大掛かりな改造を行った場合、車両の売却時に査定額が低くなる可能性も考慮しておくべきでしょう。
手軽に始めるなら改造キットが便利
DIYに自信がない方や、できるだけ手間をかけずに改造を始めたい方にとって、市販の改造キットは非常に有効な選択肢です。N-VAN専用に設計された製品が多く、初心者でも比較的簡単にクオリティの高い内装を実現できます。
最も人気があるのは、車内をフルフラットな就寝スペースに変えるためのベッドキットです。工具不要で設置できるものから、本格的な木製の常設タイプまで様々な種類があります。他にも、収納棚を追加するキットや、テーブルキット、電装系をまとめたキットなども販売されています。
キットを利用する利点は、設計や材料調達の手間が一切かからないことです。車種専用に作られているため、サイズが合わないといった失敗がありませんし、安全性や耐久性も考慮されています。また、プロが設計しているため、仕上がりが美しく、使い勝手も良いことが多いです。
ただし、自作に比べて費用は高くなる傾向にあります。また、基本的には決められたデザインやレイアウトになるため、完全に自分好みの空間を作りたいという方には、少し物足りなく感じるかもしれません。キットを選ぶ際は、自分の使い方に合っているか、設置は本当に簡単か、そして材質やレビューなどを十分に比較検討することが大切です。
ベッドキット自作に必要な寸法とは
N-VANのキャンピングカー化で最も重要な要素の一つが、快適な就寝スペースの確保です。ベッドキットを自作する場合、まずはベースとなるN-VANの荷室寸法を正確に把握することから始まります。
N-VANの荷室基本寸法
N-VANは助手席までフラットになるダイブダウン機能が特徴で、これを活用することで広大な空間を生み出せます。一般的な荷室の寸法は以下の通りですが、グレードや年式によって若干異なる場合があるため、ご自身の車両で実測することをおすすめします。
- 荷室長(後席ダイブダウン時): 約1,510mm
- 荷室長(助手席ダイ行ブダウン時): 約2,635mm
- 荷室幅: 約1,235mm(タイヤハウス間は約1,010mm)
- 荷室高: 約1,365mm
自作時のポイント
ベッドを自作する際は、これらの寸法を元に設計図を作成します。特に、タイヤハウスの出っ張りをどう処理するかが設計の鍵となります。タイヤハウスを避けてベッドの幅を決めるか、タイヤハウスの上まで覆うような構造にするかで使い勝手が変わってきます。
また、ベッドは分割式で製作するのが一般的です。一枚の大きな板では車内への搬入や設置が困難な上、ベッドを使わない時に収納する場所にも困ります。2分割や3分割にしておくことで、状況に応じてレイアウトを変更したり、取り外して荷物を積んだりといった柔軟な使い方が可能になります。使用する木材は、強度と重量のバランスを考えて、合板や集成材などがよく使われます。
ポップアップルーフの後付けは可能?

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ポップアップルーフの後付けは、車の屋根を切り取るという大掛かりな作業を伴います。これには車体の剛性計算や防水処理など、高度な専門技術が不可欠です。DIYで行うことは現実的ではなく、安全性の観点からも絶対に避けるべきです。
後付けのメリットとデメリット
最大のメリットは、何と言っても室内高が確保できることです。ルーフを上げれば車内で直立することも可能になり、着替えや調理が格段にしやすくなります。また、ルーフ部分を就寝スペースとして活用できるため、下のスペースをリビングとして使いながら、家族での車中泊も視野に入ってきます。
一方で、最大のデメリットは費用です。後付けの費用は100万円を超えることも珍しくなく、非常に高額な投資となります。また、車両の重量が増えるため、燃費や走行安定性に影響が出る可能性があります。さらに、屋根を改造することになるため、構造等変更検査を受けて車検証の記載を変更する必要があることも覚えておきましょう。
快適性を上げる断熱とエアコン対策

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断熱対策
断熱処理の目的は、夏は外からの熱気の侵入を防ぎ、冬は車内の暖気を外に逃がさないようにすることです。主な施工箇所は、天井、側面(内張り内部)、床、そして窓です。
天井や側面には、スタイロフォームのような板状の断熱材や、レジェトレックスのような制振・断熱シートを貼り付けるのが効果的です。床下からの冷気を防ぐためには、純正マットの下に銀マットや断熱シートを敷くだけでも違いが出ます。窓は熱の出入りが最も大きい場所なので、車種専用にカットされたサンシェードや、自作の断熱シェードで覆うことが基本対策となります。
エアコン対策
夏場の暑さ対策としては、ポータブルクーラーの利用が考えられます。ただし、消費電力が大きいため、大容量のポータブル電源が必要不可欠です。また、車内の熱気を排出するためのベンチレーター(換気扇)を天井に取り付けるのも非常に効果的です。
冬場の寒さ対策で最も効果的なのは、ガソリンを燃料とするFFヒーターの設置です。エンジンを停止した状態でも強力な温風で車内を暖めることができますが、設置には専門的な作業が必要となります。手軽な方法としては、ポータブル電源と電気毛布を組み合わせるだけでも、かなりの寒さをしのぐことが可能です。
n vanキャンピングカー改造の費用と依頼先

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気になる改造にかかる価格の相場

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N-VANのキャンピングカー改造にかかる費用は、どこまで手を入れるか、DIYで行うか、業者に依頼するかによって大きく変動します。ここでは、改造のレベルに応じた価格の相場感をご紹介します。
DIYでの簡易的な改造
最も費用を抑えられるのが、ホームセンターなどで材料を調達し、自分で作業を行うDIYです。
- ベッドキット自作: 1万円~5万円程度(木材、ネジ、工具代など)
- 断熱処理: 1万円~3万円程度(断熱材、アルミシートなど)
- 収納棚の追加: 5千円~2万円程度
このレベルであれば、数万円の予算で基本的な車中泊仕様にすることが可能です。
キット購入や業者への部分依頼
- 市販ベッドキット: 5万円~20万円程度
- 電装系(ポータブル電源除く): 10万円~30万円程度(サブバッテリー、走行充電器など)
- FFヒーター取り付け: 20万円~40万円程度
ここまで行うと、快適性が格段に向上し、費用は数十万円単位になってきます。
専門ビルダーによるコンプリートカー
内外装のデザインから電装、水道設備まで全てを専門業者(キャンピングカービルダー)に任せる場合、費用は数百万円に達します。新車をベースにしたコンプリートカーとして販売されており、価格は250万円から500万円以上と、仕様によって様々です。プロによる施工のため、完成度や信頼性は最も高いと言えます。
ディーラーで改造の相談はできる?
新車を購入する際に、ディーラーで直接キャンピングカーへの改造を依頼したいと考える方もいるかもしれません。しかし、基本的にはディーラーが直接、大掛かりな改造作業を行うことはありません。
ディーラーの主な役割は、車両の販売と、メーカーが定めた基準に沿った整備や点検です。内装を解体したり、車体に穴を開けたりするようなカスタムは、専門外の領域となります。
ただし、相談すること自体が無意味というわけではありません。まず、改造を行う上で最も重要な「保安基準」について、専門的なアドバイスをもらえる可能性があります。車検に通らないような違法な改造を避けるためにも、ディーラーに確認するのは有効な手段です。
また、一部のディーラーでは、提携しているキャンピングカービルダーが製作したコンプリートカーを展示・販売している場合があります。このような店舗であれば、購入からアフターサービスまで一貫して相談に乗ってもらえるため、非常に心強い存在となります。まずは最寄りのディーラーに、キャンピングカー仕様車の取り扱いや、改造に関する相談が可能か問い合わせてみると良いでしょう。
中古車ベースで費用を抑える選択肢
N-VANのキャンピングカー改造を考える上で、初期投資を大きく左右するのがベースとなる車両の価格です。新車ではなく、中古車をベースにすることで、この車両購入費を大幅に抑えることが可能になります。
中古車を選ぶ最大のメリットは、言うまでもなく価格の安さです。浮いた予算を改造費用に充てることで、より充実した装備を揃えることができます。時には、前のオーナーがある程度の改造を施した「カスタム済み」の車両がお得な価格で手に入ることもあります。
一方で、中古車選びには注意が必要です。走行距離や年式はもちろん、事故歴や修復歴がないかをしっかりと確認しなくてはなりません。エンジンや足回りなど、車の基本的なコンディションが良好であることが大前提となります。特に仕事で使われていた車両は走行距離が伸びている傾向があるため、整備記録などを確認し、信頼できる販売店から購入することが大切です。
また、グレードの選択も重要です。例えば、4WDモデルは雪道や悪路での安心感が高まりますし、ターボエンジン搭載モデルは坂道や高速道路での走行に余裕が生まれます。自分の使い方を想定して、最適なベース車両を見つけることが、満足のいく改造への近道です。
本格的なキャンプ仕様にするポイント
基本的なベッドや収納だけでなく、より本格的なキャンプ仕様を目指すのであれば、電装系と給排水設備の充実が鍵となります。これらは快適性を飛躍的に向上させますが、専門的な知識も必要となる領域です。
電装システムの構築
スマートフォンや照明、パソコンなどの電化製品を車内で気兼ねなく使うためには、エンジンを停止していても電力を供給できるサブバッテリーシステムの導入が欠かせません。このシステムは主に以下の要素で構成されます。
- サブバッテリー: 電力を蓄えるバッテリー。
- 走行充電器: 車の走行中にオルタネーター(発電機)からサブバッテリーへ効率良く充電する装置。
- ソーラーパネル: 太陽光でサブバッテリーを充電し、長期滞在時の電力不足を補います。
- インバーター: バッテリーの直流電力(DC12V)を家庭用と同じ交流電力(AC100V)に変換する装置。
これらの設置には電気配線の知識が必要なため、自信がない場合は必ず専門業者に依頼しましょう。
給排水設備の設置
車内に小さなシンクと給排水タンクを設置すれば、手洗いや簡単な洗い物ができるようになり、利便性が大きく向上します。電動ポンプを使えば、蛇口から水を出すことも可能です。スペースが限られるN-VANでは、コンパクトなシンクユニットや、必要な時だけ設置できるポータブルタイプのものが人気です。本格的なシャワー設備は難しいですが、屋外で使えるポータブルシャワーを用意するのも一つの方法です。
理想のn vanキャンピングカー改造計画
この記事では、n van キャンピングカー 改造に関する様々な情報をお届けしました。最後に、理想の一台を作り上げるための重要なポイントをまとめます。
―記事のまとめ―
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N-VANキャンピングカー改造のサイト1. Honda Access(株式会社ホンダアクセス)
2. Whitehouse Camper(株式会社ホワイトハウス)
3. キャンピング&カスタムJAPAN
4. バンショップミカミ
これらのサイトは、それぞれ「メーカー公式」「専門ビルダー」という立場で、N-VANの可能性を最大限に引き出すための情報を提供してくれています。見ているだけでも夢が膨らみますし、きっとあなたの素晴らしい改造計画の力になってくれるはずです!応援しています! |
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